まだ青々とした葉

例年の今頃ですと、だいぶ葉が落ちてしまっているバラですが、
今年は雪が降ったとはいえ、まだ青々としたバラの葉が
枝にたくさん残っています。
誘引の為、枝をカットしていますが、うちでは今までの冬で
一番青々とした葉が多いように思います。
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それでもやはり冬の作業を進めて行くのは、枝がどんどん固くなり、
誘引が、し辛くなってしまうこと、芽を揃えて、元肥を有効的に
効かせたい、また、もし雪が大量に降った時にシュートが
折れてしまうのを防ぐ為等、理由があります。
焦る必要はありませんので、一歩一歩丁寧に進めて行かれるのが
一番かと思います。
残った枝に付いている古い葉は、私はもう少しそのままにして、
本剪定の頃、残っていたら手で取り除きます。

「クレパス・キュール」(N) 
春から冬まで、ずっと咲き続けてくれました。
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色が繊細で美しい冬の蕾。
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また5月に会いましょう。
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by salonderoses2 | 2016-01-27 10:15 | バラ&ハーブ

雪がまだ残っていて、庭仕事が出来なかった週末は、
都内で開催中の美術展へ行ってきました。
ボッティチェリ展(東京都美術館に於いて、4月3日まで開催。)
日伊国交樹立150周年記念の展覧会とあって、
イタリア・初期ルネサンスを代表する画家サンドロ・ボッティチェリ
(1445~1510年)と、ボッティチェリの師であるフィリッポ・リッピ
(1406~1469年)、その息子であり、後にボッティチェリと
師弟関係となるフィリッピーノ・リッピ(1457~1504年)等の
作品が一堂に会し、大変見応えがありました。
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↑「書物の聖母子」ボッティチェリの数多く描かれた聖母子の
絵の中でも最高傑作のひとつと云われています。
聖母の青い衣服には、ラビスラズリが使われており、
濃淡が美しい質感を表現していました。
また、イエスの背後には、イエスの血を表すサクランボ、
イエスの復活や救済を表すイチジク、聖母の優しさを
表すプラムが描かれています。腕にも茨の冠と3本の釘を持ち、
将来イエスの身に起こる受難を表しています。
聖母の少し哀しげな俯く顔を覗き込むように見上げる
イエスの表情は、まるで聖母を気遣っているかのようです。
他にもボッティチェリ本人の自画像を描いた「東方三博士
の礼拝」等、必見の展覧会かと思います。
当時の富と権力を握っていたメディチ家の庇護の下、
注文に応じながらも伸び伸びと描かれていた様子を
感じ取ることが出来ました。
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「英国の夢 ラファエル前派展」(Bunkamura ザ・ミュージアム
に於いて、3月6日まで開催。)
今まで、ラファエル前派の画家たちの作品展が開催されると
必ずといっていいほど見に出かけていましたが、
今回は、ラファエル前派の画家たちの作品、ラファエル前派
の後期の画家たちの作品、そして、ラファエル前派の画家
没後に彼らの作品から感銘を受けた画家たちの作品たちを
見ることが出来ました。
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↑ラファエル前派の画家の作品に感銘を受けた画家のひとり
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス(1849~1917年)の
「デカメロン」。人物の顔や表情、草(芝?)の中の花々が
可憐で美しい作品です。同じくウォーターハウスの
「魔法をかけられた庭」では、中央のスタンダードのバラや
花々がたくさん描かれ大変美しい絵ですが、それぞれの植物
の意味を考えるとストーリーが見えてきます。
他にも繊細な心情を表す絵や、詩や物語を表す絵等、
美しい色彩の優美な絵画が数多くありました。
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絵画の中のバラは、キリストと結び付けられ、よく「受難」の
意味で描かれていることが多くありますが、目の前の見えている
美しく咲いた花だけでなく、棘や大きく蔓延ったつるばらの枝等、
人にとって痛く辛いものまで、本当はあることに目を向けることを
示唆しているように思います。

バラを育てている人は、今まさにこの冬の寒さの中で、
ひとりバラのお手入れに向き合い、春に美しくバラが
咲き誇る姿を思いながら作業をしています。


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by salonderoses2 | 2016-01-26 00:18 | 美術鑑賞

今年の冬のバラの管理

一昨日関東でも降り積もった雪がまだたくさん残っていますが、
雪が積もると、その前に、バラの冬仕度をもっと進めておけば
良かった、と思いますよね。特に今年は暖かでしたので、
お花も次々と咲いていましたし、葉も青々としていました。
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でもまだ大丈夫です。元肥は1月~2月上旬までに
済ませれば間に合います。ですから、まだ元肥を
あげていない方は、雪が解けたら、まず地植えの
元肥から始めて、鉢植えの元肥(土替え、必要なら鉢増し)
を順次行っていくと良いかと思います。
そして、2月中旬~下旬の本剪定、3月必要があれば
良い芽の上での切り戻しを行います。
誘引は、例年でしたら、まだ枝が固くなる前の12月に
終わっていることが理想ですが、今年は暖かく枝も水々しい
ものが多かったですし、早く横に倒してしまうと暖かさから、
すぐ芽が動いてしまうものもありましたので、
1月中に終えれば良いのではないでしょうか。
気候変動に伴い、バラの管理方法も、その年にあった
管理方法が一番良いかと思います。
いずれにしても、雪が積もった庭では作業が困難ですので、
今のうちに植え替えを検討されていらっしゃる方は、
計画をよく練ったり、必要資材を調達しておきましょう。
体調を整えておくことも肝心です。
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雪が解けるのが待ち遠しいですね。


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by salonderoses2 | 2016-01-19 10:47 | バラ&ハーブ

和の器に活ける

お正月も終わり、今日は久しぶりにゆっくりと致しました。
庭を見渡すと、まだバラが咲いていますし、水仙もたくさん
花を付けています。庭から摘んで、活けて楽しみました。
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花器は、お茶道具の「水差し」です。(昭和初期の頃のもの
になります。)青白(ブルー&ホワイト)の陶磁器が好きで
和でも洋でも少しづつ集めております。
バラは、「羽衣」(Cl)(鈴木省三氏作出)です。
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先日「新年のご挨拶」で、古伊万里に活けさせて
頂いたアレンジも、ブランドローズ「和ばら」の
「葵~風雅~」(ローズファームケイジ作出)といった
日本で誕生したバラを合わせてみましたが、
やはり和の食器には、日本産まれのバラがしっくり似合う
ような気が致します。和名もいいですね。

こちらのバラはティーローズの「サフラノ」で、
花器は、有田焼の青磁です。
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ティーローズは、中国産まれのバラの系統ですが、
細い花首や軽やかな花型等、東洋の女性ごとく
優しく控えめな雰囲気のするバラが多いですので
和の器にも合うように思います。
元々、磁器は中国から日本へ伝わったものですから
合うのも当然といえば当然なのかもしれません。

有田焼といえば、今年2016年は、有田焼創業400周年の
記念の年だそうですね。

中国産の磁器が貿易品として日本へ入ってきたのは、
9世紀頃でした。そして、中国南宋時代の12世紀頃から、
青磁や白磁、黒釉陶器の茶碗や皿や酒瓶などが、日本へ
大量に入ってきました。江戸時代の初期、日本ではやっと
肥前窯(現在の佐賀県西部および長崎県東部地域)が、
磁器の技術を獲得し、豊臣秀吉が朝鮮出兵した際には、
朝鮮半島から多くの陶工を渡来させ、肥前の有田周辺で
磁器焼成に成功したのは、1610年代頃とされています。
しかし、当時の日本人が求めた磁器は、朝鮮風の白磁
ではなく、それまでに目にしてきた中国・景徳鎮窯産の
青花(せいか)磁器にあり、草創期の肥前窯の染付磁器
(初期伊万里)は、中国風のスタイルをモデルに造られました。
その後、一部和風の意匠をもつ茶道具も造られるように
なっていきました。
誕生したての初期伊万里は、すでにブランド化していた上質
な景徳鎮磁器と競合するには至らなかったのですが、
中国の明朝から王朝交代に伴う内乱で、中国磁器の
日本への輸出が、1640年代後半に、激減する事態が生じた際に、
肥前窯はそのチャンスを生かし、景徳鎮磁器の代役たるべく
技術革新に努め、一気に国内の需要拡大を成功させたの
でした。
1650年~1660年代頃には、景徳鎮磁器を模倣する
段階から飛躍し、和様の優雅なデザインの器が主流を
占めるようになっていたそうです。和様とは、赤絵具を
主体にした色絵製品、京都の王朝趣味を感じさせる金彩と
緑彩を主体とした色絵製品、「藍九谷」とよばれる文様の
輪郭を骨抜きする絵画的な意匠、藍杉の濃淡を生かした
配色等です。
中国の明代後記(1523~1566年)に、景徳鎮窯で
完成された朱色と金を多用し、艶やかな金襴手の
製品が、日本へは17世紀後半頃に伝承され、とても
人気となったそうです。色絵の上から金彩を施した
豪華絢爛、精巧に描き込まれた絵柄は日本で発達し、
この様式は「金襴手様式」と呼ばれるようになりました。
この様式は、後に「オールドノリタケ」等でも採用されて
いるのが見て取れるかと思います。

また、伊万里焼の文献、1638年の「毛吹草」(松江重頼)に、
「唐津今利の焼物」とあり、唐津は土もの(陶器)、
今利(伊万里)は石もの(磁器)を指すと考えられています。
有田、波佐見などの肥前の磁器は、主な積み出し港の名から
「伊万里焼」と呼ばれ、有田地区の製品を「有田焼」、伊万里地区の
製品を「伊万里焼」と呼び分けるようになったのは、船に変わって
鉄道が輸送の主力となってからのことだそうです。
研究者はいわゆる「伊万里焼」を「肥前磁器」と呼ぶことも多い
とのことです。
{「静嘉堂蔵・古伊万里」静嘉堂文庫美術館、
「ベストセレクション古伊万里・小皿・豆皿・小鉢」中島由美編集
(講談社)参照。}

こちらは、我が家の「オールドノリタケ」の金彩を施した花器と
「和ばら」の切り花品種「ひな」(ローズファームケイジ作出)
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同じ花器に「和ばら」のF&Gローズの「こはる」、「あかり」、
「しずく」、「ひより」(ローズファームケイジ作出)を活けて。
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今年は有田焼をはじめ、日本の和の食器が
今まで以上に注目を浴びることとなるでしょう。
お花の世界でも、きっと和の花器に、バラやお花を活ける等、
新たなアレンジの楽しみが広がることと思います。
それに伴い、和の装いや和の習慣等が更に見直され、
自国の文化を見直す良い機会ともなるでしょう。

今年のお正月の生花は、鉄瓶に活けました。
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こちらは、「スポード」(現在、英国ポートメリオン社の
傘下にある)の「ブルーイタリアン」(手前)です。
ヨーロッパに渡った「有田焼」の影響を何かしら
受けていそうですね。
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私は、和も洋もどちらも大好きですので、
バラやお花をよく見て、雰囲気に合ったコーディネートを
これからも心がけていきたいと思っております。


実は、私事ですが、有田焼をはじめ、初期伊万里や
日本に伝わった頃の朝鮮の磁器等を有する日本民芸館
にて、日本民芸館が発行する冊子「民藝」の
2016年1月号に、以前書かせて頂いた文章が
光栄なことにご掲載頂きました。
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バラに関することではなく、「鏝絵」(こてえ)に
関することで、かつて代々左官業を営んでいた
主人の祖先たちが、絵師を招き、氏神様を祭る
地元の神社の拝殿に寄進した「鏝絵」について
書かせて頂いたものです。
もし機会がございましたら、ご覧下さいませ。
「鏝絵」といえば、ちょうどこの1月から放映される
NHK大河ドラマ「真田丸」のオープニングに写る
文字が左官職人・挟土秀平さんによる鏝で書かれた
ものだそうですね。
詳細はこちらをご覧下さい。

また、昨年春に「庭のホテル東京」にて開催させて頂きました
イベント「育てて活かす和ばらの世界」でも、和の食器と
和ばらのコラボをさせて頂きました。よろしければご覧下さい。
http://roseherb.exblog.jp/21585435/

長文、ご覧頂き、ありがとうございました。



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by salonderoses2 | 2016-01-07 03:57 | バラ&ハーブ

新年、明けましておめでとうございます。

本年の皆様のご健康とご多幸を
心よりお祈り申し上げます。
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(和ばら「葵~風雅~」)を古伊万里に活けて。)

バラやお花たちと共に、笑顔の溢れる
1年となりますよう。
本年も、何卒、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2016年 元旦

Salon de Roses 主宰 
元木はるみ


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関連記事:http://roseherb.exblog.jp/21744736/


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by salonderoses2 | 2016-01-04 11:39 | Salon de Roses